Zama(ザマ)

データを隠したままブロックチェーンを動かす『Zama』
公開が前提だったオンチェーン取引に、暗号化されたまま計算できる「機密モード」を加える基盤
プロジェクト概要
Zama(ザマ)は、暗号化したデータを開かず、そのまま計算できる仕組みをブロックチェーンへ提供します。
封をした箱の中身を見ないまま、計算結果だけを取り出すサービスだと考えると分かりやすいでしょう。
なぜこれが重要かというと、公開チェーンでは残高や取引額が誰にでも見えるからです。
Zamaは情報を伏せたまま契約を動かし、企業が扱う決済や資産運用を公開チェーンへ載せやすくします。
Zamaは新しいLayer 1(大元のブロックチェーン基盤)やLayer 2(高速処理する補助レーン)ではありません。
既存チェーンへ機密機能を後付けするレイヤーなので、開発者は使い慣れたSolidityを利用できます。
✓ Zamaを一言でいうと
・完全準同型暗号(FHE) … データを暗号化したまま計算する技術
・既存チェーンに追加 … アプリや資産を新しいチェーンへ移す必要を減らす
・用途は金融からIDまで … 残高、取引額、投票内容などを必要な相手だけに見せる
→ 公開性を保ちながら、企業が必要とする機密性も組み込むインフラ
トークン情報
ZAMAはプロトコルの利用料と、運営を支える担保に使われるトークンです。
市場データと利用環境をまとめると、次のようになります。
| ティッカー | ZAMA |
|---|---|
| 分野 | プライバシー / 機密スマートコントラクト / 暗号インフラ |
| 価格 | ¥10.04 |
| 時価総額 | ¥22,077,908,956(148位) |
| 国内上場 | 国内主要取引所での取扱いを確認できず |
| 海外取引所 | Binance, Coinbase, Kraken, Bybit, OKX, KuCoin, Bitget等 |
| 対応ウォレット | Ethereum・BNB Chain・Solanaの標準トークン対応ウォレット等 |
上記データは2026年7月28日時点のCoinMarketCap日本語版および公式情報です。
トークンの使用用途
ZAMAの役割は、機密処理を使う人と、計算や鍵管理を担う運営者をつなぐことです。
主な使い道は次の4つです。
- 暗号入力の検証 → 暗号化したデータが正しい形式か確かめる料金を支払う
- 復号の手数料 → 許可された相手が計算結果を読める状態に戻す費用に使う
- チェーン間の移動 → 暗号化データを別チェーンへ橋渡しするときの料金を支払う
- ステーキング → 運営者へZAMAを預け、ネットワークの安全性を支える
利用料は米ドル基準で決まり、支払い時に必要なZAMA数量へ換算されます。
支払われた利用料は100%バーンされる一方、運営報酬は新規発行されるため、需要と供給の両方を見る必要があります。
事業モデル
Zamaの事業モデルは、公開チェーンに機密処理を提供し、使われるたびに料金を受け取るインフラ型です。
企業は自社専用チェーンを用意せず、公開市場の流動性を使いながら顧客情報を守れます。
📊 主な収益の流れ
① アプリが暗号化した残高や注文を送る
② Coprocessorが中身を見ずに計算する
③ 復号やチェーン間移動の利用料がZAMAで支払われる
計算用ノードと鍵管理用ノードには、新規発行したZAMAから報酬が配られます。
私たちの見立ては、価格より先に、有料の機密処理が継続して増えるかを見る段階です。利用料の増加がバーンへつながるからです。
トークン需要との相関関係と現状フェーズ
ZAMA需要の中心は、機密アプリが実際に処理する回数です。
アプリ利用が増えると手数料支払いが増え、その次にバーン量が増えるという1本の流れで捉えられます。
🔄 需要拡大のメカニズム
- 機密トークンの利用増加 → 暗号入力の検証と復号の料金が増える
- 対応チェーンの拡大 → 同じ機密アプリが届く市場が広がる
- 企業向け金融の採用 → 継続的な処理が増え、単発の話題から実需へ移る
- ステーキングの拡大 → 運営者の不正に経済的な負担を持たせる
📈 現在のフェーズ:メインネット稼働後の実用化初期
2026年7月28日時点で、時価総額は約221億円です。
メインネットは2025年12月末に始まり、現在は機密資産の運用や企業ウォレットとの接続を増やす段階です。
ただし、他のEVMチェーンやSolanaへの機密プロトコル展開は、完了確認が取れていない部分もあります。
プロジェクトの強み
Zamaの強みは、研究成果だけでなく、既存チェーンで使える製品へ落とし込んでいる点です。
直近1年で確認できた動きを3つに絞ります。
既存チェーンへ機密機能を追加 — 移行コストを抑える設計
メインネット開始:2025年12月末
ZamaはFHEVMを通じて、Ethereumと同じ開発言語やツールを利用できる設計を採用しました。
開発者はアプリを別チェーンへ作り直す負担を抑え、暗号化した残高や注文を扱えます。
なぜこれが重要かというと、企業は公開チェーンの市場や資産をそのまま利用できるからです。
ただし、重い計算は外部ノードへ任せるため、その分散性と安定運用を継続して確認する必要があります。
ERC-7984 — 機密トークンを共通部品にする
展開時期:2026年2月〜
ERC-7984は、残高と送金額を暗号化できるトークンの共通仕様です。
普通の振込で通帳の中身を他人に見せないのと同じ感覚を、公開チェーンでも実現しようとしています。
共通仕様が広がれば、ウォレットや取引サービスは案件ごとの個別開発を減らせます。
ただし、通常のZAMA保管と機密資産の操作は別で、後者にはZama Portfolioなど対応環境が必要です。
企業連携 — 機密性と規制対応を同時に進める
展開時期:2026年3月〜(継続中)
ZamaはGSRとの機密OTC取引、Dfnsとの企業向けウォレット統合、Ellipticとの審査連携を発表しました。
機密性だけでなく、必要な相手には監査情報を見せる設計を事業利用へ結びつけています。
私たちが注目するのは、「秘密にすること」と「規制に応えること」を同じ仕組みで扱う姿勢です。
企業採用では匿名性だけでは足りず、権限に応じて見せ分けられることが重要だからです。
重要マイルストーン
ロードマップのタイムスパン:2020年〜2026年以降(研究開発から複数チェーン展開へ)
📅 2020年〜2024年(技術を育てた時期)
・2020年:Rand Hindi氏とPascal Paillier氏がZamaを創業
・FHEを開発者が使えるライブラリとFHEVMへ展開
📅 2025年(本番運用への移行)
・7月:ConduitとGateway用の専用Arbitrum rollupで提携
・11月:13組織による分散鍵生成を完了
・12月末:Ethereum上でZama Protocolのメインネットを開始
📅 2026年前半(トークンと実用化)
・1月:ステーキングと公開オークションを開始
・2月2日:ZAMAのトークン生成イベントと取引を開始
・2月:機密トークン規格ERC-7984を展開
・3〜5月:GSR、T-REX、Dfnsとの企業利用を発表
📅 2026年7月(価格上昇と製品材料)
・7月21日:Ellipticと提携し、機密金融へウォレット審査を統合
・7月23日:機密RFQのベータ版を開始し、交換手数料の100%をZAMAの買い戻しとバーンへ使う設計を発表
・7月27日:機密送金の処理性能向上と、2026年第2四半期の進捗を公表
📅 2026年後半以降(対応範囲の拡大)
・Solanaを含む追加チェーンへの機密プロトコル展開を計画
・2026年9月:機密RFQの一般公開を予定
7月中旬からの価格上昇は、1つの発表だけで説明できません。
CoinMarketCapは、アルトコインへ資金が移った市場要因に加え、機密RFQなどの進捗と機関投資家からの評価が買いを支えたと分析しています。
とくにRFQは、取引額や売買方向を隠しながら大口取引を成立させる仕組みです。
その手数料がZAMAの買い戻しとバーンへつながるため、製品利用とトークン需要が結びつく期待が強まりました。
ただし、7月26日には利益確定売りも確認されており、短期価格は大きく振れやすい点に注意が必要です。
Zamaは、公開チェーンに欠けていた「必要な情報だけを見せる機能」をFHEで補おうとしています。
ただし、価値を決めるのは暗号技術の難しさではなく、企業が有料で使い続けるかです。
今後は利用料の推移と、対応チェーンの実稼働という2つの動きが注目されます。
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※注意点※
当ページ中のいかなる内容も将来の運用成果または投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。最終的な投資決定はお客様ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。
